小学生は、近年全国大会や北信越大会に出場し、結果はでているようにも見えますが、勝負は水物で、結果としては何も得ていない可能性も十分にあります。むしろ試合に勝つため以上に、無理な要求を子ども達には求めて試合をさせています。
その要求はプレーに現れ、対戦チームの指導者、観戦者の心を動かすことにつながっていきます。前半の間は相手の指導者も観客も「行け。行け。足出すなもっと激しく」と声を出していますが、試合が進むに連れて、その声は「うまい!」「何で!」と驚きの声に変わっていく・・・
試合が終わると、対戦チームの指導者が「強いですね・・・」ではなく、「上手いですね。何であんなことができるんですか?何練習しているんですか?」と彼らのプレイに心を動かされいる。
勝負のかかったその局面で、最終ラインから突破していくるという勇気に驚き、背中越しの見えないスペースを頭に描きながら、パスしたり、スルーしたり、浮かしたり・・・その脳の閃きの速さに驚く
対戦チームの指導者に毎回聞かれるだけではなく、対戦していないチームの指導者にも聞かれ、中には子ども達にも「何練習しているの?」と聞いている指導者もいます。勝負に勝つ負ける以上に、『相手の心を動かすプレイをできる』ことこそが、何よりの彼らの勝利だと思っています。
小さいときから、少しづつ少しづつ磨いて育てていく。技術を出すのは脳と心磨いているのは脳と心であり、そこには負けも覚悟で試合をしているからこそ、驚きが育っていきます。
何より重要なのは、相手は何でそんなことができるの?と驚いていても、子ども達はそれが普通だと思っているということです。
普通のことを普通に上手くするチームはたくさんあります・・・
”凄いこと”を、自分達は”普通だと思う”ように導いていく